税法免除大学院に行った方が良い人とは?

税法免除大学院、どんな人が行った方が良いか?

そんなテーマで、考えてみたいと思います。

3科目持ってるいる方は、ぜひ

 

税法免除大学院というと税法科目が2科目免除となることから、イメージとしては、3科目(会計2科目+税法1科目)揃った人が行くところ、とお考えの方が多いかもしれませんが、実際のところは、3科目無くてもチャレンジすることは出来ますし、0科目で入学する方も少数ですが、います。

以前のブログ↓ ご参考まで

税法免除大学院に通う人々 -年齢構成と男女比、保有科目数について-

 

私の個人的な考えでは、3科目持っている方は、税法免除大学院に来ていただきたいですね。

特に3科目取得するのに、かなりの年数がかかっていて、さらに、4科目めのチャレンジでも、数年足踏みしていて、なかなかモチベーションが上がってこない、という方は、ご自身の年齢とモチベーションを計算して、早めに動くことをおススメしたいと思います。

ちなみに、税法免除大学院には、かなり少ないですが、4科目合格者が通っているケースもあります

あと1科目の苦しみは、私には経験がないので、分かりません。

が、あと1科目というところで、定年を迎えてリタイアした方もいます。
いろんなお考えやご事情があるので、どのような経緯でそうなったのかは良く分かりませんが、勿体ない話しですよね。

そういった意味では、少し高額な投資ではありますが、税理士として独立開業した暁には回収できる!という自信があるかたは、4科目からでも、税法免除大学院に行く価値はあると思います。

これも知人の超レアケースですが、4科目合格者が、税法免除大学院に通い始めてから、税理士試験を受験したところで5科目めに合格して、めでたく税法免除大学院を退学した、という方もいらっしゃいます。

絶対行った方が良い方

 

税法免除大学院に絶対行った方が良い方、
これは言い換えると、
税理士試験に5科目合格するのは、現実的に厳しい方
ということになると思います。

一番良い例が、私です。

私の場合、33歳から税理士試験の前段階として簿記検定を受け始め、39歳で簿記論・財務諸表論を合格し、44歳で消費税に合格しています。

 

私のこっ恥ずかしい戦績はこちら↓

税理士試験 全国公開模試と実際の結果(私の実例公開)

 

簿財に6年かけ、消費に5年かかった人が、法人税・相続税をまともに受験したら、普通に考えて、

法人税に8~12年、相続税に6~8年はかかる、と考えるべきではないでしょうか?

そして残念ながら、私の年齢ではおそらく、そこまでのモチベーションは保てないと思います。
願わくば、消費に合格することで合格癖がついて、1年1科目づつ突破!みたいなシナリオを描きたいですが、まぁ無理ですね。。
20代~30代前半くらいの方であれば、そういうシナリオもアリかもしれません。

ちなみに私は、3科目合格してから大学院に通ったわけではなく、2科目の時点で大学院に入学しました。

大学院は似たような境遇の仲間たちに会えるのが良いです

大学院に入ることで、同じ目的(税理士になるという目的)を持った仲間に出会うことができ、すごく刺激になりました。

私の場合も、既に3科目持っている同級生や先輩になんとか追いつきたいと思いましたし、先輩が2年生の特に3科目めを合格した実例を見ることができましたので、「自分にもできるかも!よっしゃ、頑張ろう!」という気になりました。

受験がマンネリ化している方は◎

 

普段の実務を行っている会社や事務所内が、税理士試験にチャレンジする人がたくさんいて、毎年のように科目合格者や5科目合格者がゴロゴロ発生するような刺激的な環境であれば、理想的ですね。

しかし、多くの方は、そういう環境ではなく、むしろ、勉強してる人の方がレアという環境ではないでしょうか?
中には、実務優先の空気感すらあって、勉強していることを隠さなければならないような、隠れ受験生的な方のお話しも伺います。

そういう方にとっては、税法免除大学院は、刺激を与えてくれる場所になります。

私は、2科目の時点で税法免除大学院の門をたたきましたが、受験が長期化している方、科目合格から遠ざかっている方は、2年間の税法免除大学院をはさんで、2科目を確定させた後に、また税理士試験に戻るというプランもありだと思います。

税法免除大学院では、先輩・同級生・後輩と何十人もの方とのネットワークができ、色々な方の受験の状況や仕事の状況(基本的には、ほぼ会計事務所関係者でした)を知ることができるので、刺激になり楽しいですよ。

逆に行くべきではない人

ちなみに、私が考える税法免除大学院に行くべきではない人とは、

①1年で簿財取れた人
②1年で税法科目を合格したことがある人
③税法科目を1年で複数とったことのある人
④20代の人

これが2つ以上当てはまっていれば、試験合格の方が安くて早いかもしれませんね。短期での試験合格目指して、突っ走っていただいた方が良いと思います。

そういう方でも、税法免除大学院は、税理士試験とは別の学問的刺激を与えてくれるので、楽しめると思いますが。。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

【昨日のできごと】

午前中に10キロランにチャレンジ。

湿度が低く、日差しも弱かったので、ペースダウンなしで、

気持ちよく走れました。

走れる日は、なるべく走って、体調管理につとめようと思います。

 

 

 

税法免除大学院 何を勉強するのか?

税法免除大学院 興味はあるけど、何を勉強するのか?

いまいちピンとこない。。そんな疑問にお答えいたします。

前回のブログでは、税法免除大学院の1年生のとある1週間をまとめてみました。

税法免除大学院 1年生のとある1週間(社会人学生の場合)①

税法免除大学院 1年生のとある1週間(社会人学生の場合)②

 

その中で、私が実際に履修した授業の様子もお伝えしました。
その他にも、私が選択しなかった授業も沢山あります。

今回は、そういった授業も、ご紹介したいと思います。

法学部の場合、法律全般について学ぶことができます

 

まず、私が所属した大学院では、法学部の法律学専攻ということになりますので、法律について学ぶことができました。

これは、私が所属する大学院が法学部なので、そうなっているだけで、他の全ての税法免除大学院が法学部というわけでは、ありません。

税法免除できる大学院のなかでも、経済学部系のところもあり、経営学部系のところもあり、商学部系のところもありで、各校によってバラつきがあるようです。

ですので、受験校によって、入学後に勉強する内容が異なってきますので、その点も受験校選びの際には、参考にされた方が良いかもしれません。

法学部出身者ではないのですが?

 

大学生時代に法学部ではなかったのに、大学院に入っていきなり法学部になっても大丈夫なんですか?

そんな疑問を、私は入学する前に感じていました。

結論からいうと、それは全く問題ありません

私が所属していた大学院でも、むしろ大学生時代に法学部だった人は、おそらくほとんどいなかった(多分いても一人)です。
また、大学に行っていない専門学校卒の方もいました。

※大学卒業が、大学院の受験資格になっているところもあるため、各大学院の状況は、事前にご確認ください。

ですが、先生方もその点を十分に考慮して、講義をしてくださいましたので、その点は、心配ないと思います。

 

また、
税理士試験の税法科目を勉強していないけど、税法の授業についていけるか?
という疑問をお持ちの方いると思います。

この点についても、問題はないです。

大学院に入学した時点で簿記論・財務諸表論に挑戦中で、税法の受験をしたことがない方もいますし、私のように消費税法しか受験していない、という方も結構います。

ただ、所得税法や法人税法を税理士試験で勉強している方は、その分、授業の理解は早いと思いますし、勉強していない方に比べると有利な点は多いと思います。

どちらかというと、税理士試験で税法を勉強していない方よりも、実務で所得税・法人税・消費税に触れていない方の方が、大学院の勉強についていくのが難しいかもしれません。

それでも、実務経験のない大学院生もいますし、そういった方でも、卒業できていますので、実務経験の有無もそれほど、重要ではないと思います。

卒業要件は?

 

大学院に入学したとして、卒業するための要件は、どのようなものか?

気になる方もいると思います。

私の所属した大学院では、卒業要件は、

 

①単位を30単位以上とること

②指導教官の指導を受け、修士論文を書き上げること

 

簡単にいうと、この2点だけです。

①の単位に関していうと、1コマ(90分)の授業を毎週1回、半年間受講すると(半年間で15コマになります)、2単位が認定されます。

ですので、30単位以上となるためには、15個以上の授業を選択して単位をとることが必要になります。

その中でも、専門分野とされる「公法」からは16単位以上、「私法」からは4単位以上を取るように、という指定もありました。

公法の授業には、

憲法特殊研究、公法特殊演習、行政法特殊研究、刑事法特殊研究、刑事訴訟法特殊研究、刑事法特別演習、租税法特殊研究租税法特殊演習、国際法特殊演習

といった授業があり、色付きが、私が履修した授業です)

私法には、

民法特殊研究商法特殊研究民事手続法特殊研究、社会法特殊研究、民事法特殊演習、国際私法特殊演習

といった授業がありました。

 

②の修士論文については、後日、お話しさせていただこうと思います。

以前のブログでもご説明しましたが、単位を取ることよりも修士論文を書き上げることの方が、はるかに重要で大変です。

 

実務で生きてくるか?

 

大学院で学ぶことが、実務で生きてくるのか?

ということも気になる点だと思いますが、この点は、私の場合は生きてくると云えると思います。

まず、税法免除大学院の勉強の中心となる「租税法」については、以前のブログでもお話ししましたが、「模擬裁判」を行うことで、納税者側・税務署側の税務訴訟の場での、議論の仕方を徹底して学びます。

ですので、実務に際して顧問先の税務調査に立ち会ったときの対応に自信が持てるようになります。(といっても、私は卒業後に、まだ立ち会ってませんが。。)

また、ゼミでの判例研究の発表や修士論文の作成に際して、税法だけを研究し続ける税法のプロ中のプロである学者の方々でも、解釈が分かれるような難しい判例を学ぶことで、事例を多面的に複眼的に見る視点を、養うことができるようになったように思います。

こういった勉強は、税理士試験とは違って生きた勉強になったと思います。

逆にいうと、法人税の別表の作り方や、所得税の申告書の記入方法といった実務的な勉強は一切ないですし、税理士試験でいう計算問題のような勉強は、大学院では一切ありませんので、実務経験がない方が実務を教わる場ではないことも念のため、申し添えたいと思います。

なお、租税法では、法人税法・所得税法・消費税法を中心に勉強しました。

これは、各大学院に所属する先生方の専攻によって変わると思いますので、この点も、気になる方は、事前に調べることをおススメいたします。

 

講義の内容としては、民法では、債権(契約)や家族法(相続関係)が面白く役に立つにではないかと思いました。

また、私は履修しませんでしたが、社会法は、労働問題について扱っている授業で面白そうでしたし、憲法や刑事法も余力があるのであれば、取ってみたい授業でした。

過去の卒業生の中には、懐に余裕があって、仕事をしないで、大学院の勉強に専念して、サテライトキャンパスだけでなく、本校の授業にも積極的に参加して勉強を楽しむような方もいたようです。

 

いずれにしても、大学院は受け身の姿勢だと、何も得られないところです。
(それでも、税法2科目免除されれば良い、という考え方もアリですが。。)

せっかく高い授業料を払っていくのですから、積極的に授業に参加して、生きた知識を獲得していただきたいと思います。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

【昨日のできごと】

日中に10キロラン。

天気予報では、33度まで気温が上がるという予報だったけど、

湿度が高くなかったので、そこまで苦しくなかった印象。

スペインプロサッカーもいよいよ再開。

無観客試合だけど、CG合成なのか、客席に人の姿があって、

けっこう、盛り上がって観戦できました。

 

 

 

 

税法免除大学院 1年生のとある1週間(社会人学生の場合)②

税法免除大学院の学生生活(社会人学生)について、

1週間の流れをリポート、続きです。

前回のブログでは、大学院入学後の1年生のときの、1週間の時間の流れ方(月曜から水曜)を、私の実例をもとに、お話しさせていただきました。

前回のブログ↓

税法免除大学院 1年生のとある1週間(社会人学生の場合)①

 

今回は、続きの木曜日から始めさせていただこうと思います。

週の後半、疲れのピークは木曜日

木曜日 租税法特殊研究Ⅰ・租税法特殊演習Ⅰ
(18:00~21:10)

5時起床。
1時間だけ税理士試験の勉強。
理論は電車でのスキマ時間にこなしているので、家で電卓が叩ける環境の時は、計算問題を解くようにしている。

仕事は、いつも通り17時に終えて、大学院に向かう。

18時からは、租税法の講義。
テキストは、「スタンダード所得税法」。

内容は、帰属所得の考え方について。
帰属所得の定義は、「自己の労働や所有資産の利用から生じ、市場を経ないで、自己に直接帰属する所得」。
この定義だけを読んでも全く、意味不明だけど、この本には豊富な事例があって非常に分かりやすい

たとえば、2時間かけて自宅の庭の草取りを自分でしたとすると、この作業を他人に頼んでアルバイト代を払った場合と比較すると、自宅の庭がきれいになるという結果(これを消費と考える)は同じだけど、自分で草取りをすると、だれにも何も支払うことがない、ということで、帰属所得が発生していることになる。

帰属所得は原則的に非課税とされていて、その理由は、「収入が得られていないのに、所得があるとされるのは不自然」なこと等が挙げられている。

例外的に、棚卸資産などを自分で消費(自家消費)した場合には、課税されるとのこと。

日ごろの実務や勉強・研修では聞いたことがなかった「帰属所得」の考え方は、新鮮で面白い。先生が補足してくださる海外の税法の事例なども興味深く、刺激的だった。

19時40分からは、演習。
事前に指名された学生が、一つの税務訴訟の事例を調べてきて、それについて、1時間15分程度かけて、ひとりで発表する授業。

2年生の先輩から順番に割り振られて、自分の番も来月にはやってくる。
早めに準備をしなくては。。

今日の発表者の先輩(といっても、年は一回り以上下だけど)は、判決文をコピペして、並べただけという感じのレジュメ(A4判で20枚くらい)で、しかも、そのレジュメを棒読みしていただけだったの発表だったで、時間内に収まりそうになく、先生から厳しいお言葉をいただいてしまった!

自分が発表の時は、もっとコンパクトにまとめて、発表しようと思う。

仲間たちと、演習の感想を語りながら、ゆっくり帰っていたら、帰宅は22時50分。

風呂に入り、サッカーを見ながら、食事とお酒。
この時間が自分にとって、至福のとき。25時過ぎに就寝。

花の金曜日も大学院

金曜日 民法特殊研究Ⅰ・民法特殊研究Ⅱ
(18:00~21:10)

5時起床。1時間だけ、税理士試験の勉強。

仕事は、9時出社。金曜日ということで、夕方になってくると、社員のみんなもテンションが上がってくるのが分かる。
きっとみんな、楽しい週末が待っているんだろうな。
こちとらは、残念ながら夕方から、男だらけの大学院

金曜日は、民法の講義を2つ。

一つは、民法総則の授業。

「民法の基礎」という教科書を使いながら、先生に詳しく解説していただく。

「デイリー六法」も使って、実際の民法の条文にあたる。消費税法の条文よりも民法の条文のほうが、一つ一つの条文は読みやすいような気がする。
内容的にも税法よりも、生活感がある家族法なんかもあって、とっつきやすさはあるかも。

それでも、条文の数が1000以上あるので、ボリュームはすごい。

19時40分からは、もう一つ、別の先生の民法。

今日の内容は「債権」。

民法の債権では、契約と非契約を次のように定めている。

契約(任意債権)→贈与、売買、交換、消費貸借、使用貸借、賃貸借、雇用、請負、委託、寄託、組合、終身定期金、和解

非契約(法定債権)→事務管理、不当利得、不法行為

普段、何気なく使っている契約も、民法でここまで細分化されて、規定されていることに驚く。

民法を勉強していると、自分が今まで見てきた世界の中にも、法律の網の目がしっかりと張り巡らされていたという事実に気づく。

税理士として開業するからには、「知らなかった」では済まないこともあるだろう。もっと民法も勉強しないとな、と気を引き締める。

仲間たちとの雑談もそこそそに、22時40分ごろ帰宅。

風呂に入って、サッカーを見ながらの食事・飲酒のお決まりパターン。
25時就寝。

ちなみに私が1年生の時は、サッカーワールドカップのロシア大会があり、いくらみても追いつかないほど、サッカーの試合があったのです

土曜日、休みだけど大学院!

土曜日 民事手続法特殊研究
(10:55~12:25)

土曜日は、仕事は休み。ただ、大学院は1コマだけある。
朝は、6時半におきて、家族とゆっくり朝ご飯を食べて、大学院に。

一コマだけなので、気楽。
スーツを着ていないので、リラックスした気分で、講義を受ける。

内容は、民事手続法。
民事裁判の手続きについて、学ぶ講義だ。

幸いにして、今まで、訴訟とは無縁の人生を送ってきたが、税理士の実務においては、場合によっては、トラブルに巻き込まれたクライアントから相談を受けることもあるかもしれない。

そんなときに役立ちそうな内容だが、なかなか難しい。

先生は、授業中に学生にどんどん指名して、答えさせるので、自分の番が来るたびに冷や汗をかき、緊張してしまった。

帰りがけに、仲間たちとラーメンを食べて、しばし談笑してから帰った。

午後3時帰宅。子供たちと家の前でサッカーをして遊ぶ。

長男・次男と風呂に入って、21時に就寝。

 

という感じの一週間です。

仕事、大学院、税理士試験、家族サービス、のすべてをうまくバランスをとることは難しく、私の場合は、残念ながら、家族は二の次になっていました。

当時は、妻が三男(現在2歳9か月)の産休から育休とずっと休んできたため、妻に育児の負担が、かなりかかってしまったのが、実際です。

これは、税理士を志して、受験勉強を始めてから、ずっとの話しですので、税理士試験・税法免除大学院に挑戦する場合は、家族の協力は必須になります。

その分、妻が復職して、忙しくなった今、私が専業主夫的に献身性の高いプレーをして、挽回しているところでございます。

そして、税理士として独立開業した後も、それが可能だと思っています。

 

参考にしていただけたら、幸いです。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

今週もよろしくお願いします!

 

 

【昨日のできごと】

長男(小学校2年生)のサッカー自主練の付き添い。

人数が少ないので、私も練習に参加。

グランドがぬかっていて、なかなか思うようなプレーが

出来なかったです。その後、居合わせた親子混合チームで、試合。

途中で雨が降り出して、終了。

梅雨時は、練習時間の確保が難しいですね。

 

 

 

 

税法免除大学院 1年生のとある1週間(社会人学生の場合)①

税法免除大学院の学生生活(社会人学生)について、

1週間の流れをリポートしてみました。

前回のブログでは、税法免除大学院の入学準備から卒業・免除申請までの大まかなスケジュールについて、お話しさせていただきました。

前回までのブログ↓

税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュール①

税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュール②

 

今回は、もっと細かい時間の流れとして、大学院入学後の1年生のときの、1週間の時間の流れ方を、私の実例をもとに、お伝えしようと思います。

1年生の時は単位を取ろう

 

税法免除大学院の1年時、多くの学生は、この年に必修単位のほとんどを取得するように推奨されるようです。

私も教授から、1年生の時に単位をそろえて、2年生になったら修士論文に専念できる環境を整えるよう、ご指導をいただきました。

先輩の中には、1年生の時に余り単位をとらず、2年生になってから1年生と一緒に単位を取るという方もいました。

気の合う同級生同士で、1年生のうちに単位をそろえた方が気楽に思いますが、特に気にならないという方は、それでも良いかもしれません。

ただ、基本的に授業で学んだことを修士論文に生かす、という観点からすると、授業のインプットを先行させた方が、良いと思われます。

 

大学院1年生のとある1週間

 

ここで、私の大学院1年生(春学期)の1週間を、月曜日から再現してみようと思います。

月曜日 授業休み

朝は、4時起床。税理士試験の勉強を2時間してから、仕事に。
月曜日は、唯一授業がないウィークデイ。

仕事は17時が定時だけど、月曜日だけは18時まで1時間だけ残業ができる日。この1時間が結構ありがたい。

予定通りに18時に仕事を済ませて、帰宅。19時から自宅で家族と食事。

平日に家族と夕ご飯が食べられるのは、この月曜日だけ。

夕食後は、長男・次男の相撲大会に付き合い大騒ぎ。

そのまま、長男・次男と一緒にお風呂に入り、絵本の読み聞かせをして、21時30分には就寝。

火曜日 租税法特殊研究Ⅰ・租税法特殊演習Ⅰ
(18:00~21:10)

4時起床。税理士試験の勉強を2時間して会社へ。

仕事を定時の17時に終え、すぐに電車に飛び乗る。
17時45分に大学院に到着。途中のコンビニで買ったおにぎりをたべながら、今日の演習の予習をする。

18時から19時半は、講義。
苦手な法人税の授業で、租税公平主義という原則を学び、公平の概念には、水平的公平と垂直的公平に分けて考えることができることを学ぶ。

座学なので楽だけど、法人税法の素養がない私には、少々厳しい内容。
やむを得ず、副読本の「スタンダード法人税法」をアマゾンでポチる。

19時40分から21時10分は、演習。
模擬裁判で、扱う事件は、「消費税更正処分等取消請求事件」。
※税務調査の際に、臨場した調査官に、帳簿・請求書等を提示しなかったため、消費税の仕入税額控除を否認された事件。

前の週に判決文のプリントを渡されていて、電車の中やスキマ時間を積み上げ、1週間で10時間くらいかけて読み込んできた

私は原告(納税者)の側に立って、発言。

この納税者は、税理士の他に第三者のS氏を同席させることに固執していて、逆にS氏の同席を拒んだ調査官との議論が平行線になり、調査が全然進まず、更正されてしまう。
税務調査のやりとりがリアルで、面白い事件。

結局、裁判には負けてしまうのだけど、税理士試験で覚え続けた、仕入税額控除の条文が、こんなところで生きてくるのかと、非常に面白い経験になった。

仲間たちと、模擬裁判の感想について、軽く立ち話をして、帰宅は、22時40分。

風呂に入り、海外サッカー(レアルマドリード!)の試合を見ながら、食事、ビール、ハイボール、ハイボール、ウイスキー、、で25時に就寝。

水曜日 商法特殊研究Ⅰ
(18:00~19:30)

朝は、6時に起床。会社に行き、いつも通りの仕事をこなす。
定時の17時に会社を出て、最寄り駅で立ち食いそばを5分で食べる。

17時55分ごろに大学院に到着。
商法の先生は、プリントを使って講義するので、テキストがない。

内容は、会社法。
取締役の任務懈怠と善管注意義務違反についてのお話し。

この講義は、試験もレポートもなく、先生のお人柄もフレンドリーかつフランクなため、リラックスして聞くことができる。

19時半に終わり、帰りの電車の中では、税理士試験の理論の勉強。
乗換駅のパン屋さんのイートインコーナーで、コーヒーを飲みながら、
1時間だけ来週の模擬裁判の準備をする。
21時過ぎに帰ると、子供たちが寝る時間にぶつかってしまい、興奮して寝なくなってしまうので、この時間調整が重要なのです。

22時過ぎに帰宅し、風呂に入り、サッカーを見ながら、食事、飲酒。
24時過ぎに就寝。

移動時間が多いので、有効につかいましょう

 

以上が、週の前半の、社会人大学院生ライフでした。

後半は、次回、お話しさせていただこうと思います。

 

ご覧のとおり、自宅と会社と大学院の3か所を移動しますので、移動時間は多く、移動時間の使い方がかなり重要になってきます。
当然、移動時間のほぼすべてを勉強に充てることになります。

私の場合は、朝の頭が冴えてフレッシュな時間を、税理士試験の理論の勉強に回し、夕方から夜にかけての頭が疲れている状態のときは、大学院の予習(模擬裁判の準備)に充てることにしていました。

 

といっても、私も疲れているときは、SNSを見たり、動画を見たり、ヤフーニュースを見たりして、だいぶ時間を無駄にしていました。

また、大学院に行った後に、お酒を飲んでばっかりだったので、こうして客観的にみると、ずいぶん無駄がありますね。

忙しい週には、もっと睡眠不足(睡眠が3~4時間)になる日もあります。

ストレスをため込みすぎないことが、社会人大学院生ライフのポイントなのですが、お酒でストレスを解消するのは、睡眠不足を助長しているので、悪手ですね。反省。今さらですが。。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

それでは、良い週末をお過ごしください!

 

【昨日のできごと】

天気が、快晴→雨→快晴→雨とコロコロ変わり、

洗濯ものを出したり、取り込んだり、忙しい一日でした。

週末は天気が悪いみたいなので、その前に、ジョギング。

30度近い晴れ間の中で、10キロほど走ってきました。

 

 

 

 

税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュール②

税法免除大学院の入学から卒業までのスケジュールについて、

前回の続きになります。

前回のブログでは、税法免除大学院への入学(入学準備段階含めて)から大学院1年生の春学期までのタイムスケジュールについて、まとめてみました。

前回のブログ↓

税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュール①

 

今回は、その続きで、1年生の秋学期からお話しをさせていただきます。

大学院1年生の秋学期、大学院の勉強に目覚める

 

大学院の春学期の最後には、試験があり、夏休み(8月)に成績表が送付されてきます。

春学期の授業を通じて、同級生の仲間たちとも仲良くなり、各教授の授業のスタイルもほぼつかめますので、どのように力を入れれば良いか(また力を抜けば良いのか)の具合も分かってきて、秋学期からは、大学院の勉強を楽しむ余裕もでてきます

 

私の秋学期の1週間のスケジュールは、

火曜日 租税法特殊研究Ⅱ・租税法特殊演習Ⅱ
(18:00~21:10)

水曜日 商法特殊研究Ⅱ
(19:40~21:10)

木曜日 租税法特殊研究Ⅱ・租税法特殊演習Ⅱ
(18:00~21:10)
金曜日 民法特殊研究Ⅲ
(18:00~21:10)

の合計6コマ12単位を選択しました。

この週4日のペースが、春学期に比べると体への負担が小さく、助かりました。

私の場合は、9月から12月は税理士試験の勉強はほとんどしないで、大学院の授業の予習・復習に専念することにしました。

予習が必要になるのは、火曜日と木曜日の租税法の授業です。
同じ講義名ですが、担当する先生は違います。

火曜日の演習の授業では、「模擬裁判といって、生徒が裁判官、原告(納税者)被告(税務署長)の3者に分かれて、税務訴訟の実際の有名な裁判例をもとに自分の言葉で、論を戦わせる授業でした。

裁判で争うような事件ですので、簡単に白黒付くようなものはありません。

例えば、有名なヤフー事件IBM事件のような仕組みを理解するだけでも、恐ろしく骨が折れる(先生には申し訳ないですが、私はいまだに理解できていないです)事件もあります。

これを仕事と他の授業で時間がない中、1週間で読み込んでくる(判決文は、慣れないと恐ろしく読みずらい上に、最高裁まで争った事件では、地裁・高裁・最高裁と3回分の判決文を読まなくてはならないのです)のは、それだけでもかなり大変です。

私の場合は、特に原告(納税者)側に立って弁論をする時が、力が入り楽しかったです。

この納税者側、税務署長側の両サイドに立って、法に基づいて、それぞれの主張を戦わせる経験が、今後の自分が税理士として顧問先の税務調査に立ち会う際に、役に立つことになるそうです。

こういった経験は、税理士試験では味わえない大学院ならではの醍醐味ですね。

このような授業の内容は、また後日、改めてお話しさせていただこうと思います。

繁忙期との調整は必要です

 

秋学期の授業は1月の末まであり、会計事務所にお勤めであれば、繁忙期の真っただ中にあるかと思います。

幸いにして、2月3月は授業もないため、確定申告期間には、かからないですが、11月あたりからスタートする年末調整は、授業のある日は残業できないため、例年よりも早めの動き出しが大事になります。
中には、21時に講義が終わってからまた、職場に戻って残業という猛者もいましたが。。

 

2年生の単位取得はラクです

 

1年生の時に単位をしっかりとっていれば、2年生になってからは、修士論文の指導教官のゼミのある日だけが、大学院に行く日となり、1年生の時とは打って変わって、かなり楽になります。

私の春・秋学期の1週間のスケジュールは、

木曜日 租税法特殊演習Ⅰ・Ⅱ
(19:40~21:10)

だけです。

修士論文は大変です

ただし、2年生は出席こそラクですが、
やるべきことは修士論文の作成がメインになります。

修士論文については、回を改めて、じっくりお話しをしていきたいと思いますが、苦しむ方は相当、苦しみます
もう2度とやりりたくない、という声も良く聞きました。

逆に言うと大学院で大変なのは、修士論文だけといってもいい位です。

これはつまり、極論してしまえば、成績を気にしないのであれば、1年生時の授業は出席さえしていれば、単位を落とすことはほぼ無いので、手を抜くことはいくらでもできます。
(これは、あくまでも私が在籍した大学院のお話しで、他の大学院は、そんなに甘くないと思われます)

が、修士論文は、本人が動かない事には何も進まないので、受け身の姿勢でいると、時間ばかりが過ぎてしまい、締め切り間際に、大変な思いをすることになってしまいます。

一端をお話しすると、教授からは、修士論文の文字数のボリュームとして、6万字(400字詰め原稿用紙で150枚分)を目安にするように、指導を受けていました。

私が大学生の頃は、卒論のボリュームとして400字詰め50枚と言われた記憶があるので、だいたいその3倍です。

卒論を書いた経験が無いという方はピンと来ないかもしれませんが、6万字はかなりの分量ですので、余り文章を書くのが得意でない方は、苦労することになると思います。

ただ、最終的には、私の知り合いの先輩も同級生も、みんな乗り越えていますので、しっかりと時間さえかければ、なんとかなります。

一発勝負で努力が報われない可能性のある税理士試験に比べれば、修士論文は確実に積み上げが効きますので、その点、気が楽です

つらい話ばかりではなく、実は修士論文の作成は、 ハマってしまうと、かなり楽しいです。私は、もう一回やってもいいという位、楽しい経験になりました。

いずれ修士論文を書く楽しさについて、お伝えすることができたらな、と考えております。

修士論文の後は

修士論文の提出期限は1月31日で、その後に3月上旬に修士論文の内容についての口頭試問を受け、3月20日に卒業となります。

卒業と同時(私は、卒業式当日に速達で送りました)に国税庁に修士論文と様々な資料を送り、論文の審査をしてもらい、税法免除が確定する、という流れになります。

審査は先着順という情報がありますので、私の場合は、卒業した日(この日にならないと入手できない証明書があります)に速達で送りました。

この審査、今年はコロナ禍の影響もあって、どの程度かかるのか未知数です(過去の卒業生の話しでは、最短で8月末、遅い方で12月くらいと聞いています)が、終わり次第、皆さまにご報告せさていただきたいと思います。

 

というわけで、税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュールについては以上です。

大学院は2年で2科目ゲット!、というイメージがありますが、
受験前の始動から免除申請完了までを考えると、実は、3年近くかかります、という話しでした。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

【昨日のできごと】

昨日は、昼ごはんにラーメンを作りました。

通販でゲットした二郎インスパイア系です。

これぞ禁断の味。もやしやキャベツを用意し忘れましたが、

なしでも十分美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

 

税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュール①

税法免除大学院の入学から卒業までのスケジュールについて、

大きな流れをまとめてみます。

前回のブログでは、税法免除大学院に関するお金のことについて、まとめてきました。

前回のブログ↓

税法免除大学院 お金の話し①

税法免除大学院 お金の話し②

 

今回のブログでは、税法免除大学院への入学(入学準備段階含めて)から卒業までのタイムスケジュールについて、大きな流れをまとめてみたいと思います。

入学前の準備段階 一番楽しい時期

 

税法免除大学院の入学試験は、一般的に秋入試と春入試に分かれます。

秋入試は、出願期間が8月~11月で、試験日が9月~12月、入学手続きは9月~11月。
春入試は、出願期間が12月~2月で、試験日が1月~2月、入学手続きは3月。

私は秋入試をおススメしております。
詳細は、以前のブログにまとめております↓

税法免除大学院の入学試験について -春入試と秋入試の違い-

 

税法免除大学院の秋入試への準備は、実は、税理士試験後のゆっくりしたい時期から始まっています。

私の場合は、8月20日の河合塾KALS新宿校のセミナーに参加し、情報収集を始めました。

今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、こういったセミナーが開催されるのか微妙な情勢ですが、調べてみると、現在(令和2年6月)KALSの黒須先生のセミナーの動画が無料公開されています。

行かないと手に入らないはずの情報が、行かなくても手に入ってしまうすごい時代になりましたね。

河合塾KALS 試験情報ガイダンス&講座説明会

大学院受験を検討中の方は、時間があるとき(約60分)に見た方が良いと思います。
特に付属のレジュメ(大学院の難易度ランク表等)は必見です。

 

私の場合は、その後、9月に2校の学校説明会(オープンキャンパス)に参加して、学校の雰囲気や教授の人柄などで、受験校を選び、10月の試験に臨みました。

こちらも、ご参考まで。
以前のブログ→税法免除大学院の受験校の選び方

 

晴れて、合格が決まると、そのまま入学手続き、入学金・授業料の支払いまであっという間(10月中に全てが完了しました)です。

※この入学前のスケジュールは、あくまで私個人の実例であり、各大学院によってかなりバラツキがあります大学入試のように揃ってないです)ので、ご自身の受験校のスケジュールは各校のホームページでご確認ください。

 

この手続きが済んでしまえば、4月頭の入学式までは、特に何もイベントはありません。

税理士試験の勉強をしたり、仕事(年調、確定申告)に没頭したり⁉しても大丈夫です。

大学院1年生の春学期が体力的には一番ハード

 

4月になるといよいよ大学院生活がスタートします。

私たちの場合、入学式(私の場合は、4月3日でした)を終えると、翌日の4日から授業開始でした。

これは私の失敗談ですが、学生時代の経験から、4月8日あたりから授業は始まるものと思っていたため、4月4、5日に家族で一泊旅行の予定を入れていました。
実は、4日は必修科目の租税法の授業で、絶対に休んではいけない授業でした。
そのため、3日に泣く泣くキャンセルし、旅行費用が全額損失になってしまうという、ほろ苦い気分でのスタートとなりました。。

私が通っていた大学院では、
春学期が4月から7月まで、
秋学期が9月末から1月まで、という期間でした。

 

卒業要件の30単位のうち、ほとんど(26~28単位)の単位を1年時に取得するプランを立てる学生が一般的です。
残りの4単位は、2年生時に指導教官のゼミ(演習)に参加して取得することになります。

そのため、1年生時の授業スケジュールはけっこうタイトなものになります。

私の春学期の1週間のスケジュールは、

火曜日 租税法特殊研究Ⅰ・租税法特殊演習Ⅰ (18:00~21:10)
水曜日 商法特殊研究Ⅰ           (18:00~19:30)
木曜日 租税法特殊研究Ⅰ・租税法特殊演習Ⅰ (18:00~21:10)
金曜日 民法特殊研究Ⅰ・民法特殊研究Ⅱ   (18:00~21:10)
土曜日 民事手続法特殊研究         (10:55~12:25)

の合計8コマ16単位を選択しました。

気持ちがフレシュなうちに、たくさん単位をとって、後で楽をする作戦です。

これは悪くない作戦ですが、週5日の通学はかなりハードです。
今となっては、もう少し抑えても良かったかな、という気がしています。

出席率や税理士試験との兼ね合いは?

 

ちなみに大学院の講義は、出席を取らない先生もいますが、基本的には全出席するつもりで予定を立てた方が良いと思います。

特に、必修の租税法(私の場合でいうと火曜日と木曜日)は、欠席できません。
私たちの学年では、全員で7人しかいないので、出席を取らなくても、来ていないのはバレます。

一つの講義で100人以上が聴講するような大学の講義と違い、大学院の講義は、数人(下手すると一人しか受講しない講義もあります)から10数人しか聴講生はいません。

そのため、教授との距離感はかなり近いため、休みずらいと思います。
休む場合も、できれば前の週に直接、出張や税務調査等などの理由をお話ししておいた方が無難です。
一番最悪なのは、無断欠席ですね。
最低限、メール(ショートメール)等での連絡は必要です。

この辺のお話しは、各大学院、各教授ごとに空気感がかなり違うと思いますので、一番良いのは、所属する学年の一つ上の学年の先輩から直接、情報収集をすることだと思います。

単位という意味では、出席率の目安は8割という話しを先生から聞いたことがあります。
8割を切ると単位を落とされてしまう可能性がありますので、ご注意ください。

今でいうと、授業はリモートなので、逆に休みずらい環境になってますね。
通学時間がない分、体は楽になっているんでしょうが。。

税理士試験とのスケジュール感で言うと、大学院は7月20日過ぎまで講義が入っていて、税理士試験の寸前まで授業があるため、仕事をしながらだと1年生の時には税理士試験との両立はかなり難しい、というのが私の体験談です。

 

少し長くなりそうなので、今回は、この辺で。

続きは次回、お話しさせていただこうと思います。

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

【昨日のできごと】

午後に、Webでセミナーを受講。

株式会社武蔵野の小山社長の軽妙なトークで

笑わせていただきました。

 

税法免除大学院 お金の話し②

税法免除大学院 お金の話しの続きです。

前回お話しさせていただいた通り、税法免除大学院にかかる費用は、2年間で約225万円とかなりの金額にのぼることになりました。

前回のブログ税法免除大学院 お金の話し①

この金額を用意するにはどうすべきか?

考えてみたいと思います。

※本投稿は、令和2年6月現在の状況に基づいて作成しております。

貯まるまで待つ

 

まず一つ目に思いつくのが、自己資金が貯まるのを待つ、
という作戦です。

堅実性という意味では、一番評価できる方法だと思います。

ただし難点は、貯まるのが、いつになるか分からない、という点です。

仮に貯金習慣がない方が、大学院進学のために貯金を始めて、毎年50万円づつ貯めることができれば、約4年で目標達成です。

前回お話しした通り、1年生の学費の納入は、入学前の10月でしたが、2年生は4月と9月の2回払いでしたので、とりあえず、2年間で100万円ためることができれば、後は入学後の仕事をしながらの貯金でも追いつくでしょう
(この学費の納入スケジュールは、学校によってまちまちだと思いますので、ご心配な方は、各大学院のHPから、ご確認をお願いいたします。)

 

まだ20代の方、科目合格が0~1科目という方は、科目合格を積み上げながら、大学院入学を意識して貯金習慣をつくる、というのは、良いと思います。

借り入れをする

 

ただ、自己資金を貯まるのを待っていては、時間がかかるし、確実性にかけますよね。

そこで、借り入れをするというのも、一つの手だと思います。

親から借りる

人から借りるのであれば、親から借りるのが一番無難ですね。
というよりも、親(兄弟・親戚含めて)以外の方から借りるのは、難しいかもしれません。

税理士になりたい夢を親にしっかりプレゼンして、資金協力してもらって覚悟を決めるのも一つの方法です。

偉大な創業者の伝記には「親戚中を土下座して回って、なんとか1000万円かき集めた」というようなエピソードが良く出てきます。きっと、協力してもらった後も、いろんな意味で良いプレッシャーになって、力が出るのでしょう。

ただ、個人的には、荷が重いなと思いますし、この方法は、最終手段として取っておくべきかな、と私は考えています。
(私の親は、そんなお金ないかもしれませんが)
社会人になる前の20代の方ならアリかもしれません。

会社(事務所)から借りる

もし、お勤めの会社(事務所)が大学院進学に理解がある会社であったり、制度として、資金を貸してくれる仕組みがあるのであれば、これを利用するのも一つの方法だとは思います。

ただ、大学院に通って税理士資格を取得した後も、その会社(事務所)にずっと勤めるという覚悟のある方は良いですが、そうではない(いずれは独立・転職等を希望する)のであれば、のちのちトラブルになる可能性もありますので、この方法は使わない方が良いと思います。

公的機関・金融機関から借りる

先に見たように親族や会社から借りるのも一つの方法ですが、しがらみやプレッシャーが発生し、いろいろと問題が発生する可能性は、否定できません。

そこで、おススメしたいのが、公的機関や金融機関からの借り入れです。

 

公的機関の方が有利だと思います。

独立行政法人 日本学生支援機構

優れた業績を上げた方には、返還免除制度があるようです。すごいですね。

日本政策金融公庫 国の教育ローン

返済シミュレーションが便利です。

 

民間でも借りることができるようですね。

埼玉りそな銀行 りそな教育ローン(自己啓発プラン)

返済期間が5年だとちょっと苦しいかもしれません。

ほかにも、民間金融機関のローンはあるようですので、ご検討ください。

お金はあっても借りた方が良い理由

 

というわけで、お金を借りるという選択肢について検討してみました。

学費が捻出できない方は、借りれば良いと思います。

また、学費が払えてしまう方も、借りた方が良いと、私は考えています。

借り入れに対する経験値が上がる

かく云う私自身は、大学院の学費をキャッシュで(もちろん銀行振込ですが)払ってしまいました。
(特に大学院に行くために預金を積み立てていたわけではなく、株式投資にはまっていくうちに、大学院に行くくらいの資産はできていました。)

 

これは、今考えると、非常にもったいなことです。

 

というのも、税理士として開業・税務顧問をすることになれば、顧問先の資金繰り(借り入れ)相談に応じる場面が、必ずと言ってよいほど、出てくるためです

その際に、自分自身の借り入れの経験が多ければ多いほど、アドバイスに厚みがでて、トークの説得力は増すはずです。

そのため、私自身の開業時には、必要がなくても借り入れをして、経験値をあげておこうと考えているところです。(創業融資について、自分自身の経験が、今後の顧問先にフィードバックできます)

そんなわけで、税理士として仕事をするのであれば、借り入れに対する経験値が上がることは、プラスになることはあっても、マイナスになることは無いと思います。

大学院費用を借り入れしておけば、ブログ1本分のネタになったのに!
と今さらながらに、後悔しております。。

万が一のトラブルにも備えられる

また、借り入れをしておき、手元のキャッシュに余裕を持たせておけば、大学院に入学後、万が一の病気や事故といったトラブル(ご自身だけでなく、ご家族にトラブルが発生して、勉強と仕事が両立できなくなることも、あり得ます)が発生して、修士論文の作成が間に合わないときに、仕事を休職したり退職したりして、柔軟に対応することも可能です。

今回の新型コロナウイルス感染拡大で明らかになったことは、お金は借りられるうちに借りておいて、日ごろからキャッシュに余裕を持たせておくことの重要性だと私は考えています。
(もちろん、キャッシュだけではなく、食料や水等の備えも大事ですね。)

これは、税理士業の顧問先にとっても当てはまりますし、税理士本人や従業員にとっても同じことだ思います。

万が一、ご自身かご家族が新型コロナウイルスに感染してしまえば、仕事は少なくとも2週間は出来ないでしょうし、おそらく被害は、それ以上の長期間に及ぶことも、ほぼ間違いないでしょう。

そういったときの転ばぬ先の杖が、現金(キャッシュ)だと思います。

このことは、非常に重要なことなので、また別の機会にお話しさせていただこうと思っています。

 

借り入れに係る利息については、ご存じのとおり、現在は低金利です。

総額で考えると、支払う利息は決して安くはないですが、安心料(保険料)と考えてみては、いかがでしょうか?

ただ、お金を借りたことで、気持ちが大きくなって、車や旅行に浪費してしまわないようご利用は計画的に(昔、そんなCMがありましたね)お願いいたします。

 

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

【昨日のできごと】

昼食後に床屋さんに。

カット+髭剃り+シャンプーで2,100円ですが、

安いし、店長の腕が良いので、気に入っています。

なかなかの人気店で、外出規制中もお客さんがけっこういました。

 

 

 

 

 

税法免除大学院 お金の話し①

税法免除大学院に興味はあるけれど、お金が心配、という方も多いですよね。

今回は、そんなお金の話について、触れてみたいと思います。

 

税法免除大学院にまつわる不安といえば、

学費が捻出できるか?
仕事と両立できるか?
家族との時間が奪われないか?
勉強・研究についていけるか?

といったところが、主だったところかと思いますが、その中でもおそらく一番大きい不安は、金銭的な問題なのではないでしょうか。

そこで、実際に大学院に通うと、どの程度の出費があるのか、まとめてみようと思います。

一番大きな出費は学費

 

当たり前と言えば、当たり前のお話しなのですが、大学院に通うことになると、授業料や入学料といった学費がかかります。

私の場合は2年間の合計で、約175万円かかりました。

区分 金額
入学金 280,000円
授業料(年額) 500,000円
施設整備費(年額) 160,000円
教育充実費(年額) 63,000円
1,003,000円

初年度学費の一覧です。その他、細かい後援会費等があります。

 

この約175万円、1度に支払うわけでなく、

私の場合の実際のキャッシュフローで言うと、

平成29年10月 平成31年4月 令和1年9月
1,015,500円 371,500円 381,500円

となり、入学前(平成30年4月入学)である平成29年10月末に、1年生時の年間授業料と入学料を払うため、この時にまとまった資金が必要になります。

2年生時は、春学期と秋学期の授業料が、別々に納付になるので、納付スケジュールとしては、初年度より緩やかです。

この学費に関しては、学校によってかなりの開きがあります。

安いところでは総額150万円くらいから、高いところは総額350万円超というところもあります。

150万円と350万円では、だいぶ差がありますね。

私自身、このブログを書くまで、学費について、正直なところ余り気にしていなかったのですが、350万円となるとちょっと二の足を踏んでしまいそうです。

 

その他にも出費はあります

 

学費が大きな出費であり、あとはその都度、発生してくる費用です。

ひとつづつ、お話ししていきたいと思います。

受験料(入学前の費用)

入学前にまず、かかります。

私の場合は、1校しか受けなかったので、35,000円でした。

大学院受験の予備校に通うとなると、数十万円(授業料+交通費等)の上乗せになります。
受験準備にかかる書籍代は、しっかり対策する人は、数万円かかると思います。

その他、入学前の情報収集として、河合塾KALSの無料セミナー参加に3回とオープンキャンパスに1回、学校説明会に2回行ったので、交通費として1万円くらいはかかりました。

教科書購入費

教科書は、講義する教授によって使う方と使わない方がいて、大きく変動するところです。

私が購入した教科書は、2年間でこの7冊でした。

 「スタンダード所得税法」佐藤英明 弘文堂 3,500円
 「ケースブック租税法」金子宏他編著 弘文堂 4,500円
 「デイリー六法」三省堂 1,850円
 「民法7 親族・相続」高橋朋子他編著 有斐閣 2,400円
 「民法の基礎」佐久間毅 有斐閣 3,100円
 「スタンダード法人税法」渡辺徹也 3,000円
 「租税法 判例六法」中里実・増井良啓編 2,900円

トータルで21,250円(税抜)です。税込(当時は8%でしたが)で、23,375円。

思ったより、かかってないですね。
ただこの金額は、他の大学院よりかなり少ないのではないかと思われます。

また、入学当初の4月にかかるものがほとんどですので、ご注意ください。
目安として、入学当初に5万円くらい教科書代がかかると思っていただいた方が良いと思います。

裏技として、大学院生は学割が使えますので、お得なAmazonPrimeStudentを使うと、もう少し安く手に入るかもしれません。

そういえば、大学生の頃は、教科書を買わされるかどうかで、講義を選んでいる人がいましたね。
税法免除大学院では、そんなにたくさんの講義を受けるわけではないので(私の大学院では、30単位が卒業要件でした)、教科書代で講義を選ぶという視点はなかったように思います。

 

通学費

こちらも地味ながら、けっこう負担になってくる交通費。
講義がある期間だけですが、ボディブロウのように効いてきますね。

私の場合は、1年生の時は、大雑把に計算すると

春学期(4月~7月)は、週5回の通学で、815円(往復)×5日×4週×4月=65,200円

秋学期(10月~2月)は、週4日の通学で、815円×4日×4週×5月=65,200円

合計で、130,400円。

実際は、冬休みや休校日があり、学割を使ったり、通勤定期券とかぶっている区間もあるため、10万円弱というところだと思います。

2年生時は、週一コマのため、815円×45回=36,675円

ちなみに講義の一コマは、半期15コマ年間で30コマです。
他に論文指導日(教授とのマンツーマン指導です)やらで45回くらい通った感じです。

大雑把なところで、2年間で13~4万円となりました。
地味ながら無視できない数字かもしれません。

職場と自宅と大学院の位置関係によって大きく変わりますので、この辺の金額もお調べになってみると面白いと思います。

仲間の中には、自宅と大学院と職場との移動すべてを自転車で行っている人もいましたので、そういう方は、かなりラッキーですね。

ちなみに、今年(令和2年)は、新型コロナウイルスの影響で、私が通っていた大学院は、リモート授業を行っています。
今後も今までのような、通学のスタイルに戻るのか、現時点ではなんとも言えないのですが、ひょっとすると、この交通費は大幅に削減できるかもしれないですね。

交際費

これは、通う大学院によって大きく変わるところだと思いますが、私が通っていた大学院では、飲み会は割と多かったと思います。

私の所属した学年は、メンバーの年齢層も近く、フィーリングがあっていたため(私は最年長のおっさんで、若干浮いてたかもしれないですが)、それなりに飲んだように記憶しています。

これも大雑把ですが、2年間で20回ぐらいは飲んだかも。

一回2500円として、2,500円×20回=50,000円

もう少し、回数は多いかも。。でも、サイゼリアに行ったときは一回2,500円もしないかな?と考えるとキリがないですが、あくまで大雑把な印象です。

ゼミによっては、毎週授業のあとに飲み会があるところもあるようですね。

もちろん、強制参加ではなく、自由参加です。
私も、うちに帰ってサッカーが見たかったので、付き合いは悪い方でした。

合宿費用

これも大学院や研究室によって、あるなしは分かれると思います。

私の通った大学院では、秋に1泊2日の合宿(といっても勉強はなしで、観光だけです)がありました。家庭の事情があるので、参加できない方もいますが、私は2回とも出席して、こちらも概算で、1年生の時は3万円、2年生の時は4万円で、合計で7万円くらいかかりました。

費用の違いは、行った先が1年生の時と2年生の時では違っていたため、交通費や宿泊費の違いです。

研究費用

2年生になると修士論文を書くために、資料を集めにいろいろと動きます。

資料集めについては、後日詳細にお話しさせていただきますが、図書館に行く交通費やコピー代、書籍代、作成した論文の製本代等を合算すると、2年間で10万円近く使ったかと思います。

研究を始めてみると、思ったよりも面白く、私の場合は、あれもこれもと欲張ったため、人より、この研究費用がかなりかかっていました。

扱うテーマや内容・意欲によって個人差があると思いますが、人によっては、3~5万円くらいで収まると思います。

軽食代

普段、夕方6時に帰って、7時に家族と食事をする私ですが、大学院に在学中は、夕方に軽食を取って、講義が終わってから、夜11時くらいに自宅で、もう一度食事をしていました。

その軽食が、だいたいおにぎり2個で、講義中にペットボトル1本のドリンクを飲んでいましたので、

400円×200回=80,000

こちらも地味ながら、2年間の合計では、8万円⁉となりました。

ストレス解消(講義を聞いてるだけでも、結構ストレスたまります)にラーメンを食べたり、スイーツ食べたり、エナジードリンク飲んだりするともっとかかりますよ!

結構、怖いですね。。

私の場合は、ストレス解消に、深夜に海外サッカーを見ながら、お酒をガブガブ飲んでいたのですが、そこは計算しておりません。。

 

以上の費用を合わせてみると、おおよそ225万円いう数字になりました。

残業代が得られない機会損失も大きいかも⁉

 

出費について、先にまとめてみましたが、

それに加えて、見えない損失として、大学院に行っていなけば得られていた残業代という機会損失が発生する可能性も指摘しておきたいと思います。

つまり、私の場合であれば、平日の夜に大学院に通ったため、その時間に本来であれば仕事をしていて、得られていたかもしれない残業代が結構ある、という話しです。

就業時間中に終わらない仕事を、なんとか片付けるために、私の場合は、早朝6時から出社(定時は9時)していて、その分の残業代はもらっていないので、その金額は年間で、かなりの金額になっていたと思います。
(その分、賞与に色をつけていただいたようですが、イコールではないですね)

ちなみに私の場合は、大学院に入る何年も前から、朝活(残業を一切しないで、始業前に仕事をする習慣)をしていたので、この機会損失はけっこうな金額にのぼります。。
これから回収しないと、ですね。

 

今回は、大学院のお金の話しについて、書いてみました。

225万円をすんなり出せる方は、そうはいないと思います。

明日は、大学院の費用の捻出方法について、考えてみたいと思います。

本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!

今週もよろしくお願いいたします!

 

【昨日のできごと】

昨日は、長男(小学生)のサッカーの自主練習に付き添い。

その場にいた父子混合メンバーで、軽い試合をやりました。

私はキーパーをやり、3失点。

5年生のシュートを止められなくて、くやしいです。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

税法免除大学院の受験校の選び方

税法免除大学院、どこを受けるのか?

私なりのお話しをさせていただこうと思います。

 

何を重視するかによって変わる

 

税法免除大学院(社会人入学)に進学を検討中の方で、受験校をどこにするかについてお悩みの方も多いと思います。

結論から申しあげますと、受験校の選択は、何を重視するかによって変わる、ということにつきます。

大学院のブランドであったり、学費の安さであったり、MBA(経営学修士号)であったり、交通アクセスの良さであったり、授業の受けやすさ(平日夜間OR土日のみOR通信)であったり、社会人学生に配慮がある校風(単位の取りやすさ)であったり、、で、その理由は、人それぞれだと思います。

また、単純に、お住いの地域によっては、選択肢が限られる方も多いと思います(東京23区内にお住まいであれば選択肢は多いですが、そうでない方は数校しか選択肢がない方も多いと思います)ので、まずは、そもそも、お住いの地域から通うことができる大学院がどのくらいあるか、を知ることが大事です。

以前にもご紹介しましたが、河合塾KALSのサイトが参考になります。

https://www.kals.jp/tax-law/outline/lst/

アクセスの良さは大事

 

私の場合は、職場から大学院へのアクセスの良さを重視しました。

大学院に入学後、単位を取得するために、平日の午後(18時から21時)と土曜日(9時から17時)に授業がある大学院を選んでいます。

(授業は、必修科目と選択科目に分かれ、平日の5日間と土曜日の全ての授業を取る必要はありません。授業の実際の取得例は、後日、詳細にお話しいたします。)

大学院の中には、平日の授業はなく、土日に授業を集中して行うところもあるようですが、私の場合は、土日には家族サービスの時間も取りたかったので、そういったところは、選択肢から外しました。

逆に、仕事が忙しく、平日に大学院に通うことが難しいという方には、そういったところが向いているかもしれません。

 

大学院の中には、郊外型のキャンパスで、最寄駅から歩いて20分近くかかるようなところも結構ありますので、実際にキャンパスに足を運んでアクセスを確認することをおススメいたしますスクールバスや路線バスの本数の確認も必要になると思います。

 

また、平日の夕方から、講義を聴講する場合、勤務先の会社(事務所)の協力が不可欠になります。

私の場合は、17時に会社が終わり、18時から大学院の授業が始まるというスタイルでした。

事務所から大学院まで、電車と徒歩で移動して約40分がかかるため、大学院1年生の春学期(4月~7月)は、週4日(火水木金)は、定時(17時)で上がって、18時から講義を受けるという生活をしていました。

大学院通学に理解のある会社(事務所)であれば話しは、早い(実際に、私の通っていた大学院の仲間たちも、事務所の先輩からの紹介である方が、半数以上でした)です。

また、会社(事務所)の上司や所長が、税法免除大学院のOBであれば、尚のこと話しは早いのですが、そうではない方は、定時帰りをしても文句を言われないような下地をつくっておく必要があります

(単位を取得するために通学が必須になる期間は、大学院1年生の期間限定です。私の通った大学院では、春学期は4月~7月、秋学期は9月末~1月の期間に授業がありました。2年生になると、指導教官のゼミがある日のみの通学ですので、週1日の通学になります。)

私は、アクセス重視のサテライトキャンパス(アクセスのよい場所にある遠隔キャンパスで、本校から離れたで場所で講義を行うところ)の大学院を選びましたので、交通アクセスでのストレスは、ほぼありませんでした。

ただし、サテライトキャンパスについてのデメリットは、大学図書館や学食等が利用できないため、ちょっとした文献でも揃わず、また授業までに時間が空いてしまったときに勉強するスペースを自力で確保しなければいけないといったデメリットがあります。

だし、文献収集法には、裏技がありますので、サテライトキャンパスでも私的にはさほど不便は感じていませんでした。(後に入学後の修論作成法のところで、詳細にお伝えしたいと思います。ちなみに私は、修論作成時に300本以上の文献を集めた文献マスターですので、この点だけは、かなり自信があります)。

学歴ロンダリングやMBA同時取得という道もあるけれど

 

ネット用語なのか良く分かりませんが、「学歴ロンダリング」という言葉があります。

出身大学よりもランクの高い大学院に入ることで、最終学歴を洗浄するという意味のよう(私自身は、こういった人をさげすむような言葉は好きではないので、使いたくないのですが。。)です。

例を挙げると、早稲田大学や青山学院大学の大学院などの有名大学の大学院で税法免除を受けることで、税法免除と最終学歴ランクアップという一石二鳥になるプランです。

また、税法免除と同時にMBA(経営学修士号)を同時に取得する(明治大学)プランも人気の高いコースです。

私自身は、上記のようなプランは採用しませんでした。

これは、単純に私がそれらの大学院に受かる実力がないから、ということになりますが、万が一、奇跡的に合格して通学したとしても、授業や研究についていくのに恐ろしく苦労することになるのが目に見えていたため、でもあります。

ここで、私が詳しいデータで語ることは出来ません(その大学院OBなどの内部関係者しかデータはないと思います)が、大学院によっては、一定数の留年者や退学者が出るという話しです。
(逆に考えれば、入った人すべてが、たいして勉強しなくても、卒業できる日本の大学の方が異常、ということでもあります。)

それだけ高いハードルであるがゆえに、そのハードルを越えた(卒業した)ことに価値があるのだと思います。

 

私の場合は、大学院に入学当時、税理士試験は2科目(簿記論、財務諸表論)しか持っておらず、税法1科目(消費税法をずっと受験していました)も残していましたので、税理士試験に力を注ぐ時間も必要なため、大学院のランクに対するこだわりは捨てていました。

以前にもお話ししましたが、どこの大学院を出ようと、得られる「税法2科目免除」という果実は同じ、と考えたためです。

ですので、私の考えでは、大学院受験の時点で3科目揃っている方(または大学院でのハードな勉強に自信のある方)は、学歴上昇コースやMBA同時取得コースの選択もありだと思いますが、そうでない方は、大学院のランクに対するこだわりは捨てて、大学院のランクを落としてでも、税理士試験に向かう時間を作った方が良いと思います。

極論を言えば、学歴上昇やMBA取得は税理士になってからでも、できます。

恐らくそこまでして、欲しいものではないのではないでしょうか?

今時、学歴にそれほどの価値はないのでは、とも個人的には思ってしまいます。。

 

ということで、私は、アクセスの良さと社会人学生に配慮がある校風(単位の取りやすさ)という点で、受験校を絞りました。

結果的に、地に足の着いた大学院生活を送ることができ、充実した2年間(苦労も多いですが、勉強は楽しかったです)を過ごすことができました。

その内容は、おいおいブログにアップさせていただきますので、乞うご期待!

 

これは、あくまで私の限られた経験の範囲ですので、ご参考までに。

 

逆に、周りに優秀な方がたくさんいて、刺激を受ける環境にいた方が伸びる、という考え方もありだと思います(特に若い方ほど、そうですよね)

 

次回は、大学院の話しを少しお休みして、税理士試験(消費税法)のお話しをさせていただきます。

 

【編集後記】

昨日は、雨のため、一日家で過ごしました。

来年、小学校に入学する次男のランドセル選びをしました。

 

 

最近のランドセルは、おしゃれでビックリです。

 

 

 

 

税法免除大学院入試の研究計画書の作成法②

研究計画書の作成法、続きをお話しいたします。

 

どのくらの分量を書く必要があるのか?

 

「租税判例百選」を読んで(パラパラと眺めて)、面白そうなテーマが見つかった(実際に実務上で似たケースを経験したりしていると、なお良いと思います)、実際の研究計画書の作成になります。

この研究計画書、実際のところ、どの程度の分量を書くものなのでしょうか?

 

例えば、筑波大学大学院の研究計画書では、A4用紙で6枚程度という指定があります。

これを見ていただくと研究計画書は、1日~2日でなんとかなるような代物では、ないことがお分かりいただけたと思います。

このような大学院を受験される方は、やはり河合塾KALSや他の予備校を利用するか、もしくは、優れた本がありますので、そちらを参考にされることをおススメいたします。

この本は、大学院合格者の研究計画書の実例が、40例、挙げられており、税法免除大学院に関する例も、7例、挙げられています。修論をすでに書き終えた私の目から見ても、この実例の方々は、かなりハイレベルです。
ただし、ここに出てくる実例の方は、安くはない授業料を払って、大学院予備校に通い、講師の方の添削や指導を受けて、研究計画書を作成しているわけです。

この本は、実際の税法免除大学院の研究計画書の実例が7例見ることができますので、少々お高い値段です(そして、残念ながら、大学院では、このような値段の高い書籍を結構、買わなければならないのですが、その辺のお話しも、追々させていただきます。)が、買って読む価値はあると思います。

 

 

ちなみに、この研究計画書、私の受験した大学院では、A4のレポート用紙に10行のスペースを与えられていただけでした。

 

受験校によって、大きく変わります

 

この程度であれば、さほどの労を取らずにクリアできるのではないでしょうか?

このように、学院のランクによって、課される課題は大きく異なっています

これは、入学前の研究計画書の例ですが、入学後にも同じことが言えると思います。つまり、有名大学や国公立大学の大学院を受験するのであれば、入学前も入学後も求められる課題のハードルは高くなりますし、逆に私が通ったランク(〇ランクとは言えませんが)の大学院であれば、求められる課題のハードルはさほど、高くはありません。

有名大学の大学院を出ても、無名大学の大学院を出ても、得られる「税法免除」という果実は同じです。

この受験校選びについては、次回、私なりの見解をお話しさせていただこうと思います。

 

 

私が実際に書いた研究計画書 -全文公開‐

 

ここで、私が受験当時に書いた研究計画書を、恥ずかしながら、公開してみたいと思います。

これなら、「俺でも(私でも)余裕だね」と思っていただけると幸いです。

 

研究テーマ

金地金と消費税

研究計画

近年、多発している大量密輸事件や不動産取得に係る消費税還付の節税スキームに利用されてきた金地金。現在の消費税法においては課税取引とされていますが、その為に起こる問題点が多いのが現状です。そこで、私は消費されるモノとしての金と消費されない資産(代替通貨)としての金に着目し、金と消費税について研究したいと考えています。

内容としては、消費税の非課税項目を改めて確認し、諸外国の金地金の課税状況を比較検討し、近年の動向として輸出物品販売場における免税取引の改正(金地金は免税の対象外に改正)について触れ、同じく改正があったビットコインと消費税(課税から非課税に改正)について言及し、最後にあるべき姿として、金地金「購入」については消費税の非課税へ、という提言で締めたいと考えています。ご指導よろしくお願いいたします。

 

以上です。短いですね。

この程度ですが、この文章を作るのにも1ヶ月くらいかけたかもしれません。

結局、このテーマは採用されず、私の修士論文のテーマは、「消費税の事業者免税点制度をめぐる諸問題」というテーマになりました。

同じく、同期の仲間たちも、入学前の研究計画書通りに研究を進めた人はいなかったと思います。

ですので、

入学前の研究テーマ選びは、それほど慎重になる必要はない

というのが、私なりの結論です。

入学後に方針転換をすることは、十分可能です。むしろ、大学院で実際に講義を受けたり、演習で判例について調べ発表したり、模擬裁判を行ったりする中で、自分にしっくりくるテーマが見つかってくるようになります。

ですので、入試前のテーマ選びは、ある程度のところで、見切りをつけて、悩み過ぎないことです。

 

 

次回は、受験校選びについては、私なりの見解をお話しさせていただこうと思います。

 

 

 

【編集後記】

入学前に、私のお気に入りだった「金地金」のテーマ。

平成31年に消費税法の改正があったこともあり、なかなかタイムリーなテーマだった思うのですが、今思うと、先行論文が集まりにくく、難しいテーマだったと思います。

回避して正解だったと、今になって思います。

 

 

 

 

 

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