税理士試験制度の改正
ありがたいですが、微妙なかたもいるかもしれません。
前回の投稿では、税理士試験の受験資格が緩和されたというお話しさせていただきました。
税理士試験の受験資格が緩和されます 会計2科目は受験資格不要に
今回は、その続きから、お話しさせていただこうと思います。
2つ目の緩和は?
前回の投稿で見たとおり、今回の税制改正大綱では、税理士試験制度について、大きな2つの改正が入りました。
税理士試験の受験資格について、次の見直しを行う。
① 会計学に属する科目の受験資格を不要とする。
② 大学等において一定の科目を修めた者が得ることができる受験資格につい
て、その対象となる科目を社会科学に属する科目(現行:法律学又は経済学)に拡充する。
(注)上記の改正は、令和5年4月1日から施行する。
本日取り上げるのは、2番めの話しになります。
前回お話した通り、会計学に属する科目である簿記論と財務諸表論については、受験資格が不要になりました。
ですが税法科目については、受験資格要件がまだ残っています。
税法科目の受験資格要件は「社会科学」に属する科目に
改正前の「学識による要件」では大学等で「法律学又は経済学」に属する科目を取得していることでした。
これは別に法学部や経済学部に所属していたということではなく、法律学や経済学に関する科目を一つでも取っていれば良いということです。
私も学生時代に、教養課程のときに自分の学部の授業だけではなく法律学や経済学についての授業をとっていればよかったのですが、当時はまったくそちらの方面に関心がなかったんですよね。
今なら逆に文学部系の授業よりも経済学や法律学の授業を取りますが、同時の私は文学や哲学のほうが興味があったのです。
そんな話はどうでも良いのですが、今回の改正では「社会科学」という広い言葉に変わりました。
「社会科学」が具体的に何を指すのかが、現時点ではわかりません。
令和5年から改正される税理士試験の詳細は、令和4年の税理士試験の合格発表後にわかると思います。
おそらく確実に法律学や経済学以外にも、政治学や経営学は入ってくるでしょうね。
さらに社会学、教育学まで入ってくるとかなりの拡充になるような気がします。
「社会科学」という言葉は「自然科学」(いわゆる理系科目)との対比で単に文系科目という文脈でも使われますので、そうなるとさらに広くなります。
哲学、心理学、文化人類学、歴史学、地理学、言語学といった人文科学系の科目もここに含まれます。
こうなると文系の学部を出たかたであれば、ほぼ確実に受験要件を満たすでしょう。
理系学部出身のかたでも、心理学や教育学などの単位を教養課程のときに取られているかたは多いでしょうから、かなりのかたが受験資格を取得できるかもしれません。
2年間の実務経験でもOKです
このように「社会科学」が具体的にどの学問を指すのかが微妙なために、しばらくの間は、もやもや感が残りますね。
どうせなら会計科目と同じように受験要件をなくしてくれればフェアでいいのでは?と個人的には思います。
「社会科学」というもはやあまり意味がない枠を残した理由が、逆に謎ですね。
これでは中卒、高卒、専門卒のかたや理系学部出身のかただけ排除しているみたいで差別的です。。
そうはいってもどうしても欲しいのが、税理士資格。
合格するためには、制度に文句をいっても仕方ありません。
粛々と要件をみたすべく、行動するのみですね。
大学での履修科目要件のほかにも「職歴による受験資格」の要件もあります。
法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
↑いろいろありますが、税理士登録をする際に、会計事務所等での実務経験が2年必要になることや将来の独立を視野に入れる場合、どちらにしろ会計事務所での勤務経験は必要になりますね。
ですので、受験資格がないかた(令和5年試験から)の実際の受験プランとしては、簿記論と財務諸表論の合格を目指しながら、会計事務所で2年以上の実務経験を積む、というパターンが王道になると思います。
いずれにしても簿記1級を回避することができるだけでも大幅な時間短縮になると思いますので、今回の改正は大きいでしょうね。
当ブログ、今回が年内最後の更新とります。
新年は4日から更新をスタートする予定です。
今年一年お世話になりました。
皆さま、良いお年をお迎えください。
本日もご覧いただき、ありがとうございました!
Have a happy new year !!
【昨日のできごと】
4:13起床。
軽く寝坊しました。
ブログを仕上げて、年末調整の続きを。
朝の6時台から仕事をスタートしてるって、なかなかすごいですね。
私は、勤務時代でも始発に乗って6時前から仕事をしていましたが。。
午前中は、子どもたちと市内の児童館に。
以前は毎日のように行っていた児童館でしたが、だいぶ足が遠のきました。
すでに長男(9歳)は、最年長くらいの年になっています。
三男(4歳)でも、大きい子の部類に入るくらいです。
子どもの成長は早いものですね。
午後は、市内の事業者のかたと新規面談。
さっそく依頼をいただき楽しみです。
もどって資料をまとめたりスキャン作業を。
夕方には、延期になっていた新規のかたとの面談を。
資料がそろわず、見積もりは持ち越しに。
ですが、こちらもご依頼をいただけそうで、嬉しいです。
その後、自宅にもどって、晩酌、子どもとお風呂、という1日でした。
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