税法免除大学院の入学から卒業までのスケジュールについて、
前回の続きになります。
前回のブログでは、税法免除大学院への入学(入学準備段階含めて)から大学院1年生の春学期までのタイムスケジュールについて、まとめてみました。
前回のブログ↓
今回は、その続きで、1年生の秋学期からお話しをさせていただきます。
大学院1年生の秋学期、大学院の勉強に目覚める
大学院の春学期の最後には、試験があり、夏休み(8月)に成績表が送付されてきます。
春学期の授業を通じて、同級生の仲間たちとも仲良くなり、各教授の授業のスタイルもほぼつかめますので、どのように力を入れれば良いか(また力を抜けば良いのか)の具合も分かってきて、秋学期からは、大学院の勉強を楽しむ余裕もでてきます。
私の秋学期の1週間のスケジュールは、
火曜日 租税法特殊研究Ⅱ・租税法特殊演習Ⅱ
(18:00~21:10)
水曜日 商法特殊研究Ⅱ
(19:40~21:10)
木曜日 租税法特殊研究Ⅱ・租税法特殊演習Ⅱ
(18:00~21:10)
金曜日 民法特殊研究Ⅲ
(18:00~21:10)
の合計6コマ12単位を選択しました。
この週4日のペースが、春学期に比べると体への負担が小さく、助かりました。
私の場合は、9月から12月は税理士試験の勉強はほとんどしないで、大学院の授業の予習・復習に専念することにしました。
予習が必要になるのは、火曜日と木曜日の租税法の授業です。
同じ講義名ですが、担当する先生は違います。
火曜日の演習の授業では、「模擬裁判」といって、生徒が裁判官、原告(納税者)被告(税務署長)の3者に分かれて、税務訴訟の実際の有名な裁判例をもとに自分の言葉で、論を戦わせる授業でした。
裁判で争うような事件ですので、簡単に白黒付くようなものはありません。
例えば、有名なヤフー事件やIBM事件のような仕組みを理解するだけでも、恐ろしく骨が折れる(先生には申し訳ないですが、私はいまだに理解できていないです)事件もあります。
これを仕事と他の授業で時間がない中、1週間で読み込んでくる(判決文は、慣れないと恐ろしく読みずらい上に、最高裁まで争った事件では、地裁・高裁・最高裁と3回分の判決文を読まなくてはならないのです)のは、それだけでもかなり大変です。
私の場合は、特に原告(納税者)側に立って弁論をする時が、力が入り楽しかったです。
この納税者側、税務署長側の両サイドに立って、法に基づいて、それぞれの主張を戦わせる経験が、今後の自分が税理士として顧問先の税務調査に立ち会う際に、役に立つことになるそうです。
こういった経験は、税理士試験では味わえない大学院ならではの醍醐味ですね。
このような授業の内容は、また後日、改めてお話しさせていただこうと思います。
繁忙期との調整は必要です
秋学期の授業は1月の末まであり、会計事務所にお勤めであれば、繁忙期の真っただ中にあるかと思います。
幸いにして、2月3月は授業もないため、確定申告期間には、かからないですが、11月あたりからスタートする年末調整は、授業のある日は残業できないため、例年よりも早めの動き出しが大事になります。
中には、21時に講義が終わってからまた、職場に戻って残業という猛者もいましたが。。
2年生の単位取得はラクです
1年生の時に単位をしっかりとっていれば、2年生になってからは、修士論文の指導教官のゼミのある日だけが、大学院に行く日となり、1年生の時とは打って変わって、かなり楽になります。
私の春・秋学期の1週間のスケジュールは、
木曜日 租税法特殊演習Ⅰ・Ⅱ
(19:40~21:10)
だけです。
修士論文は大変です
ただし、2年生は出席こそラクですが、
やるべきことは修士論文の作成がメインになります。
修士論文については、回を改めて、じっくりお話しをしていきたいと思いますが、苦しむ方は相当、苦しみます。
もう2度とやりりたくない、という声も良く聞きました。
逆に言うと大学院で大変なのは、修士論文だけといってもいい位です。
これはつまり、極論してしまえば、成績を気にしないのであれば、1年生時の授業は出席さえしていれば、単位を落とすことはほぼ無いので、手を抜くことはいくらでもできます。
(これは、あくまでも私が在籍した大学院のお話しで、他の大学院は、そんなに甘くないと思われます)
が、修士論文は、本人が動かない事には何も進まないので、受け身の姿勢でいると、時間ばかりが過ぎてしまい、締め切り間際に、大変な思いをすることになってしまいます。
一端をお話しすると、教授からは、修士論文の文字数のボリュームとして、6万字(400字詰め原稿用紙で150枚分)を目安にするように、指導を受けていました。
私が大学生の頃は、卒論のボリュームとして400字詰め50枚と言われた記憶があるので、だいたいその3倍です。
卒論を書いた経験が無いという方はピンと来ないかもしれませんが、6万字はかなりの分量ですので、余り文章を書くのが得意でない方は、苦労することになると思います。
ただ、最終的には、私の知り合いの先輩も同級生も、みんな乗り越えていますので、しっかりと時間さえかければ、なんとかなります。
一発勝負で努力が報われない可能性のある税理士試験に比べれば、修士論文は確実に積み上げが効きますので、その点、気が楽です
つらい話ばかりではなく、実は修士論文の作成は、 ハマってしまうと、かなり楽しいです。私は、もう一回やってもいいという位、楽しい経験になりました。
いずれ修士論文を書く楽しさについて、お伝えすることができたらな、と考えております。
修士論文の後は
修士論文の提出期限は1月31日で、その後に3月上旬に修士論文の内容についての口頭試問を受け、3月20日に卒業となります。
卒業と同時(私は、卒業式当日に速達で送りました)に国税庁に修士論文と様々な資料を送り、論文の審査をしてもらい、税法免除が確定する、という流れになります。
審査は先着順という情報がありますので、私の場合は、卒業した日(この日にならないと入手できない証明書があります)に速達で送りました。
この審査、今年はコロナ禍の影響もあって、どの程度かかるのか未知数です(過去の卒業生の話しでは、最短で8月末、遅い方で12月くらいと聞いています)が、終わり次第、皆さまにご報告せさていただきたいと思います。
というわけで、税法免除大学院 入学前から卒業までのスケジュールについては以上です。
大学院は2年で2科目ゲット!、というイメージがありますが、
受験前の始動から免除申請完了までを考えると、実は、3年近くかかります、という話しでした。
本日も、ご覧いただき、ありがとうございました!
【昨日のできごと】
昨日は、昼ごはんにラーメンを作りました。
通販でゲットした二郎インスパイア系です。
これぞ禁断の味。もやしやキャベツを用意し忘れましたが、
なしでも十分美味しかったです。