10年間で、29件のクラファンに投資した結果について
けっこう厳しい結果になりました。
前回のクラウドファンディングの投稿では、ファンド事業者が破産してしまったケースや、プロジェクトが中止になりファンドがスタートしなかったケースといったちょっと厳しい面について、お話しさせていただきました。
クラウドファンディングに10年投資した結果について③ 破産に巻き込まれることも
今回は、その続きからお話しさせていただこうと思います。
10年間で完走した22ファンドの全成績公開
私が、過去10年間の間に出資したファンドの数はトータルで29件。
そのうち4件は、前回お話ししたように、運用がスタートする前に事業者サイドのトラブルで、返金になったケースです。
また、残り3件は、まだ運用中であったり、分配原資がなく分配ができない(厳しいケースですね)ため、最終清算が終わっていないケースもあります。
前回ファンドの運用成績のベスト5とワースト5を紹介するとお伝えしましたが、それほど多いわけでも無いので、運用が終わった(完走した)ファンド22件の運用成績の全データを、この場でお伝えしたいと思います。
出資金額 | 分配金額 | 償還率 |
50,000円 | 62,666円 | 125.33% |
30,000円 | 34,553円 | 115.18% |
50,000円 | 55,029円 | 110.06% |
50,000円 | 54,927円 | 109.85% |
100,000円 | 107,232円 | 107.23% |
15,000円 | 16,175円 | 107.83% |
50,000円 | 53,593円 | 107.19% |
30,000円 | 31,887円 | 106.29% |
40,000円 | 42,692円 | 106.73% |
20,000円 | 21,356円 | 106.78% |
100,000円 | 105,022円 | 105.02% |
50,000円 | 52,486円 | 104.97% |
30,000円 | 31,062円 | 103.54% |
30,000円 | 30,004円 | 100.01% |
50,000円 | 50,246円 | 100.49% |
60,000円 | 60,292円 | 100.49% |
40,000円 | 39,036円 | 97.59% |
30,000円 | 24,563円 | 81.88% |
20,000円 | 7,681円 | 38.4% |
50,000円 | 14,019円 | 28.04% |
40,000円 | 10,408円 | 26.02% |
50,000円 | 12,169円 | 24.34% |
985,000円 | 917,098円 | 93.11% |
-67,902円 |
どんな内容のファンドなのか、気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、事業者さんの迷惑になってはいけない(上場公開企業ではないので)ので、あえて事業内容は伏せさせていただきます。
ですが、ほぼ食べものとお酒(日本酒・ワイン・焼酎)の製造・販売プロジェクトに関するファンドがメイン、とだけはお伝えしたいと思います。
投資家目線で見るとこの成績では、、
上記の表をご覧になってみて、いかがでしょうか?
思ったより、儲かっていると思われるでしょうか?
それとも余り儲からないんだな、と思われるでしょうか。
私の感想は、後者(儲からないな)です。
というもの、この分配金額には、投資家特典としてもらった商品(の売価)が入っての金額でもあるからです。
つまり、手元に戻ってきた金額としては、もっと少ないのです。
ファンドの運用期間は主に、2011年から2016年の5年間です。
この時期は、日経平均株価が1万円割れの水準から1万9,000円まで上昇した時期です。
そのため、この時期に日本の株式運用をメインに投資していた私は、アベノミクスの恩恵をたっぷりと受け、2倍3倍になるような株高のメリットを享受することができたのです。
そんな私からすると、これらファンドの運用成績は、かなり物足りないパフォーマンスに映ってしまいました。
結論:ハイリスク・ミドルリターンです
そのようなわけで、クラウドファンディング自体は、上場企業の株主優待よりも事業者さんとの距離感が近くて「応援している」感は感じることができたのですが、「投資」という視点に立つと、物足りなく感じてしまったのが私の経験です。
私の数少ない事例だけで、クラファン全体を論ずる、というつもりはなく、こういう事例を知っていただくことにも価値があると考え、公表してみました。
先程の表の下位の部分を見ていただくと分かるように、運用成績が厳しいものは2割~3割になって戻ってくるという大ダメージです。
私は、株式投資14年目を迎えますが、どんなにひどい銘柄でも半値ぐらいの損で済んでいたので、この結果は割とショックでした。
この結果を見ると、ミドルリスクというには余りに厳しいので、ハイリスクと言って良いと思います。
反面、リターンは数年の運用で良くて20%ですので、ハイリターンではなく、ミドルリターンです。
個人的には、ローリターンだと思っていますが。
私が出資したファンドがたまたま、うまく行っていなかったという可能性もありますが、おそらくそうではないだろうと思います。
実際、会計事務所勤務歴10年超の私から見て、一般の事業会社が、上場企業のパフォーマンスを上回るような利益を出すということは、非常に難しい(特に飲食業界は)ということは、肌身で感じているところでもあります。
クラファンは投資目的としては厳しい商品
以上4回にわたって、長々とクラファンについて語ってきました。
私の結論では、クラファンは投資目的としては、投資妙味の少ない難易度が高い商品であると考えます。
リスクが高く、それを回避する情報を探すこともできないので、投資上級者向けといっても良いとすら思えます。
ですので、クラファンに出資をお考えの方は、利益分配を目的にするよりも、寄付に近い感覚で、事業者さんを応援するスタイルが良いと思います。
リスクは大きいので、金額は抑えめに。
投資目的であれば、上場企業の株式や投資信託の方が個人的にはオススメです。
本日もご覧いただき、ありがとうございました!
【昨日のできごと】
3:22起床。
朝勉は税理3月号のチェック。
納税環境整備の記事。国税関係書類のほとんどがハンコが不要になる、という内容。すでに電子申告がメインなので、今さらハンコなしでも余り嬉しくはないのですが、正式に制度化することは大事ですね。
CFPの勉強は、不動産運用と金融資産。
苦しみながらも、もうすぐ問題集が1回転。2回転目はラクになっているのか、不安です。
午前中は、雨のためジョギングできないため、自宅で読書。
グッドウィル・グループ創業者の折口雅博さんの「アイアンハート」。壮絶すぎる人生とビジネス伝。面白すぎです。
お昼には、週末の海外サッカーをチェック。
スペインでは、A・マドリード対R・マドリードのダービーマッチがドロー。
レアルにとっては痛い引き分けですが、まだ諦めずにアトレティコを追いかけて欲しいです。
英プレミアリーグでは、ユナイテッド対シティのマンチェスター・ダービー。こちらは、ユナイテッドの勝利。私は、こっそりマンUの株を買っているので、ユナイテッドに頑張ってもらいたいです。
午後はブログ執筆後に、子供のお迎え、という一日でした。
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