TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人⑤

先日、逝去されたTAC創業者の斎藤学院長の著作「ビジネスの論理」再読。

今回は、その第5弾です。

 

 

斎藤先生の訃報を聞いて「ビジネスの論理」を再読しています。

先生の公認会計士の受験生時代から講師時代、そしてTACの経営者となって、会計士市場、税理士市場を攻略、さらには新しい市場に挑戦し続けた時代について、見てきました。

 

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人①

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人②

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人③

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人④

 

 

今回は、その続きから、お話させていただこうと思います。

 

斎藤先生流の限界の超え方

 

前回までの時系列的な先生とTACのヒストリーから離れて、「ビジネスの論理」に語られている、斎藤先生流の限界の超え方について、今回は見ていきたいと思います。

 

まず、先生が最初の壁を超えるのは、公認会計士の受験生として、仙台で独学しながら2年連続で不合格になった後に、東京の受験予備校に入ったところで、勉強に打ち込むシーンです。

 

それまでの私は普通であった。
だが、普通に努力したのでは普通で終わってしまう。
群れから抜け出て圧倒的な強者になるためには、普通を遥かに超えた努力をする必要があると感じた。
私は何とかして普通の人の群れから抜け出て地上最強の強者になろうと決意した。
そのためには他の人に真似のできないレベルで実行して限界の壁を超える必要があった。
私は試験と一つになりきり、他の人には真似のできないボリュームの時間を投入することで全受験生の中で一番になろうと目標を定めた。
勉強時間を捻出するために睡眠時間を削った。1日に10分ずつ減らした。
当初は6時間あった睡眠時間を5時間にし、さらには4時間にした。
そして3時間にまで減らした。3時間眠れば翌日も頭は回転した。
だが、それ以上睡眠時間を減らすと頭は使い物にならなくなった。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)p83

 

睡眠時間を削って勉強することについては、人によって成果が出る場合と出ない場合があるでしょうから、私からはあまりオススメはできません。

ただ、一つのことを極めようと決意した場合に、「何か」を手放さければならない、というのは事実だと思います。

斎藤先生の場合は、それが「睡眠」だっただけで、私たちの場合では、それが「友人との飲み会」だったり「スマホ」だったり「SNS」だったりすれば良いではないかと考えます。

 

全国模試1位を取る人の努力

 

 

ちなみに「全受験生の中で一番になろう」という先生が、どの程度の努力をしたのか、以下の文から察していただけると思います。

 

1日3時間睡眠で全てのエネルギーを勉強に集中するには並はずれた体力と精神力が必要であった。
肉体と精神が限界に近づくまで私は自分を追い込んだ。
想像を絶する過酷な日が続いた。
幾度も限界の前であえいで倒れた。それでも私は限界のバーを日々高めた。
すると限界は一日ごとに高くなった。
私はその日に勝つことだけに集中した。命懸けの勝負で負ける訳にはいかなかった。勝てない日にはなりふり構わず引き分けに持ち込んだ。
日ごとに限界は高められ、私は無人の原野を一人で走った。私と同じレベルで走れる人は誰もいなかった。
私はゴボウ抜きで順位を上げた。そして公認会計士の最大規模の公開模試で念願の一位になった。私は受験生の頂点に立った。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)p83

 

ここまでの努力を私は、まだしたことがなく、また、これから先もできないだろうと思います。

ただ、ここまで努力した人を知っている、というだけでも意味があるかな、とも思います。

 

太く短く生きること

 

斎藤先生の「圧倒的な努力」は、受験生時代から経営者時代にも続きました。

 

私は公認会計士の受験生時代に、1日3時間睡眠で勉強した。
あの時私は日本で私以上に頑張って生きている人はいないはずだ、と思いながら頑張った。
だが、社長になってみてあの時の私は甘いことがわかった。
いくら辛いとは言え、自分一人のために頑張っただけの平和な日々であった。(中略)
私は多分、40歳までは生きないだろうと思った。1日3時間睡眠は経営者になっても続いた。
無理に無理を重ね生命を削って働いた。
私は太く短くいきればそれでよいと思った。
長くだらだら生きるよりも全速力で駆けられるだけ駆けて、40歳位でポックリと死ぬのが私の人生のイメージになった。
私は生命の長さに執着せずに、いま、ここにいる自分の全ての生命力を出し尽くして生きる覚悟をした。
私は生まれたばかりのTACを何としても大きな会社に成長させようと強く願った。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)pp.139-140

 

先生は、生命の長さよりも、今の瞬間に生命力を出し尽くすことを選択したようです。

若いころから、体に無理を重ねたため、倒れてしまう話しも何度となく、「ビジネスの論理」には紹介されています。

そして、40歳を超えてもまだ、走り続ける先生の話しは続きます。

 

その他にも読みどころ満載

 

特に、先生の趣味であるマラソンの話しは、勉強やビジネスの苦労話以上に、さらに過酷な話しが出てきます。

ちょっとだけ、ご紹介すると、マラソンと言っても、100キロを超えるウルトラマラソンであったり、山の中を24時間以内に走破する山岳耐久レースであったり、とその過酷さは、尋常ではありません。

その様子は、先生の別の著作である「風の二重奏」にかなり詳しいです。

 

また、先生は子育てについても少し、エッセイを書いていて、激務のさなかで、子供をお風呂に入れることと寝かしつけの絵本の読み聞かせを習慣にしていることにも触れています。

その他、独身時代の恋愛の話し学生時代のインド放浪の話しなど、紹介しきれない話しがたくさん詰まっています。

 

TACで勉強している方、していた方、違う学校ではあるものの斎藤先生に興味がある方は、ぜひ先生の著作を手にとって見ていただれば幸いです。

今まで、経験したことがないような熱量を、その文章から感じ取っていただけると思います!!

 

本日もご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

 


【昨日のできごと】

2:10起床。
漢字検定2級の勉強。学習してみると、2級でも楽ではないことに気づきました。
読みはほとんどできるのですが、「部首」「熟語の構成」「四字熟語」といったところは、大苦戦が続いています。部首なんて、中学校くらいからやっていないので、さっぱり分からないのです。勉強を続けていると少しづつ、カンを取り戻してきますが、来週の日曜日が試験日なので、日程的にタイトすぎて厳しいです。

4時からは、海外サッカー観戦。レアル・マドリー対レアル・ベティス。前節では動きの悪かったマドリーですが、今日は好調でした。先取点のゴールを決めたバルベルデ選手、去年の好調時のようなアグレッシブな動きを見せてくれてよかったです。

その後、マクドナルドで、お昼を買って家で食べ、午後からは長男のサッカーの送迎。今日は練習の見学は中座して、昼寝と読書をしました。

家に戻って、夕方はブログ執筆、という一日でした。

 

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