私の受験キャリア(簿記検定・税理士試験)のほとんど全ては、TACの講座で学んだものでした。
私がTACを好きな理由は、株主優待券を使うことで受講料が安くなることもありましたが、TACの創業者として、長年、経営に携わってきた斎藤先生の魅力も大きかったと思います。
そんな斎藤先生の訃報が、9月の上旬にTACのニュースリリースで伝わりました。
TAC株式会社 【訃報】弊社全体表取締役社長の逝去に関するお知らせ
享年69歳。
あまりにも、早すぎる別れです。
ですが今でも、斎藤先生の残された著作を紐解くと、その濃密で劇的な人生の一端を垣間見ることができます。
「ビジネスの論理」を再読
今回の訃報を聞いて、久しぶりに斎藤先生の著作を手にとってみました。
その一つである「ビジネスの論理」は、70数編からなるエッセイ集です。
一つのエッセイは、4~5ページで2~3分程度で読み終えることが可能です。
その内容は、斎藤先生の少年時代や大学生時代、公認会計士の受験生時代、TACの創業期、数々の講座を立ち上げていく拡大期、趣味のマラソンの話しなど様々な場面が、語られています。
必ずしも時系列で並んでいるわけではありませんが、どのエッセイにも斎藤先生自身の人生経験が色濃く反映されていて、読む人にエネルギーを与え、勇気づけてくれるはずです。
受験生時代の私も、何度となく斎藤先生の著作に励まされていました。
今でも、なにか楽をしようとしている時、サボろうとしている時には「合格しなければ、タダの人」や「圧倒的な努力」といった斎藤先生のフレーズが頭をよぎりますね。
カリスマ受験生だった斎藤先生
斎藤先生は、東北大学を卒業後、公認会計士になるために、東京の受験専門学校に入り、勉強をしています。
その頃の先生は、全国模試で1位を立て続けで取るような「伝説の受験生」だったそうです。
ただし、そんなカリスマ受験生になる前の斎藤先生は、仙台にいる時代に、公認会計士の勉強を2年間独学で行っていて、しかもその2年間の独学は、かなり的外れの独学だったようです。
公認会計士試験は7科目から成り、1科目に2名ずつ試験委員がいた。
かつ試験委員は自分の個性で出題していた。そのため私は一人で14名の試験委員と対決することになった。
彼らの著書を全部購入するとサブノートにまとめた。
だが、著書の点数が多すぎてまとめるのに膨大な時間がかかった。
いくらまとめても間に合わなかった。
7月が、公認会計士の試験日であった。(中略)
問題を見た時、自分の知識とのレベル隔差に愕然とした。
仕方なく寝ていた。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)p55
先生が受験生であった当時には、仙台には受験予備校がなく、また、受験用の参考書も充実していなかったようです。
今は、情報格差がほとんどない恵まれた時代
今では、仙台にも受験予備校はたくさんあるでしょうし、また、仮に通えない地域にお住まいの方も、Web通信やDVD通信、音声通信といったスタイルで、東京の受験生と変わらない情報量で、受験勉強をすることが可能です。
また、仮にお金や場所の制約等で、受験予備校に頼らずに独学で勉強するにしても、斎藤先生のように試験委員の著作から勉強するようなスタイルではなく、独学用の優れた参考書が書店やネットでいくらでも手に入りますから、先生が受験生だった頃のような情報格差は、いまではほとんど無くなっています。
(そういう意味では、今の環境に感謝して勉強しないといけませんね。)
ですが、先生が受験生だった当時には、このような情報格差によって、受験生の進路の選択肢が少なかったのだろうと思われます。
このような情報格差は、実はビジネスチャンスであるとも、捉えられます。
つまり、情報格差があるということは、そこに情報格差を補うようなビジネスを展開する余地がある、ということです。
少し長くなってきそうなので、続きは次回にお話させていただきます。
本日もご覧いただき、ありがとうございました!
Have a wonderful weekend !!
【昨日のできごと】
3:30起床。
早朝時間は、先日に続き、新しい勉強のネタ探し。
今日は、漢検について調べてみました。前からチャレンジしてみたかった資格。ネット上でお試し問題を見た感じでは、2級までは取れそうだったので、準1級から受けてみるのも良いのかな、と思っています。とりあえず、問題集を取り寄せてみました。
その後は、大学院に仲間に頼まれた資料探しをしたものの、見つからず。
昨日、だいぶ攻めた走りをして、足にダメージが残っているので、ジョギングは休んで、サボっていた庭の芝刈りと草取り。
今年は、芝刈りを全然やっていなかったのに、あまり伸びていないのが不思議。7月の悪天候のせいかもしれませんね。
お昼は、何回かに分けてみていた映画「キングダム」鑑賞。原作を読んでいないので、特に思い入れがないのですが、けっこう楽しめました。特に、信(しん)と漂(ひょう)の少年時代から別れまでの前半の流れが、良かったですね。開始早々、うるっときてしまいました。
そして、昼寝後にブログ執筆、という一日でした。
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