TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人③

TAC創業者の斎藤先生の著作「ビジネスの論理」再読しました。

今回は、その第3弾です。

 

前回、前々回は、斎藤先生の著作を再読し、先生の受験生時代から講師時代、そしてTACの経営者となった時代について、見てきました。

 

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人①

TAC創業者の斎藤先生 限界に向き合い、格闘し、限界を超える人②

 

今回は、その続きからお話させていただこうと思います。

 

税理士市場に参戦するも

 

公認会計士市場を席巻したTACのその後。

斎藤先生は、次の狙いを公認会計士市場の5倍の市場規模がある税理士市場に定めました。

斎藤先生自身が「伝説の受験生」であり「人気講師」でもあった公認会計士市場とは異なり、先生自身もまったく知識のない税理士市場。

そこで斎藤先生は、公認会計士の講師時代に財務諸表論の担当だったことから、税理士講座でも財務諸表論の講師を担当します。

そこで、ライバル調査をした際に、ライバル校は年が変わっても、教材の作り変えをしていなかったことに着目し、TACのオリジナルな試験委員対策を行うことを思いつきます。

そして、財務諸表論の試験委員である宇南山先生という方の名を冠した「宇南山対策特別講座」という特別講座を作り、雑誌に全面広告を掲載して宣伝して、その講座に斎藤先生自身が、講師として教壇にたって勝負をかけたそうです。

そして、これが評判となり、夏の講座開講前の前哨戦となるこの特別講座は、税理士試験の受験生を多く集め、順調なスタートを切ったかに見えました。

 

税理士市場での苦戦

 

ところが、夏の本試験後の税理士講座開講時に、集まった受講生は、簿記論・財務諸表論・税法3科目の講座に対して、合計でわずか90名だったそうです。

すでに、税理士講座が順調に滑り出す予定で、新築ビルの賃貸契約もすませていた中での大誤算に、TACの講師たちの士気は下がります。

中には、順調な公認会計士講座に経営の焦点を絞って、税理士市場からの撤退を迫ってくる社員も現れたそうです。

そこで斎藤先生は、手を打ちます。

 

私は講師に集まってもらった。
講師が自信喪失するとそれが受講生に伝わってしまう。
まず会社の立場を明確にした。「予定通り続けます。閉鎖はしません」こうして講師の不安を取り除くと、次に考え方を語った。
「いまきてくれている受講生の面倒を徹底的に見て下さい。寺子屋式で一対一で教えて実力を高めるのです。いまいる人たちを大事にすれば、来年は必ず知人を連れてきてくれます」
私は90名の受講生を雪達磨の芯にして大きく回転させる作戦を熱を込めて語った。そのためにも、目の前の受講生の面倒をしっかり見て欲しいと頼んだ。
(中略)
私は自分が税理士講座の「輝く太陽になろう」とした。
授業前に企画室に立ち寄る講師に、私は明るく元気に声を掛けて情熱と勇気を手渡そうとした。(中略)
私は危機の時ほど、明るく元気に振る舞うことを自分に課した。
私は1年365日を「輝く太陽」であり続けようとした。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)pp.174-175

 

税理士講座の苦戦で、危機に陥りながらも、自らが「輝く太陽」になり、講師にそして受験生に「情熱と勇気」を与え続ける姿勢が感動的です。

また、顧客である受講生を、徹底的に大事にする姿勢にも、好感が持てますね。

 

コペルニクス的転回で逆転

 

この顧客である受講生を徹底的に大事にする姿勢が、新しい教育システムの発明につながっていきます。

 

私は税理士講座で教えるようになってから、受講生のイメージが変わった。
公認会計士講座では優秀な大学生が集まっていた。親が出資してくれるので、本人は勉強に専念していればよい恵まれた環境にいる人が多かった。
そのため、高いハードルのカリキュラムでもついてきてくれた。
それに対して、税理士講座の受講生は主婦も含む多様な社会人であった。(中略)
私は「多忙な社会人」を見つめて受講生の概念にした。
私は「受講生中心主義」をTACの理念に掲げていた。受講生として「多忙な社会人」を見つめることで、その人たちをはっきりと見分けることができるようになった。
これまでどの教育機関も考え出すことのできなかった全く新しい中心概念を、TACは提示することができた。
この中心点から新しい教育システムが構想された。コペルニクス的な発想の転換であった。私は「これで勝てる」と心の中で叫んだ。
『ビジネスの論理』斎藤博明(TAC出版)p195

 

先生は、それまでの受験予備校では遅刻したり欠席したりする社会人が邪魔者扱いされていた状況に着目し、むしろ「多忙な社会人」こそが、顧客の中心点にあることに気づき、授業を欠席した人たちをフォローするために「無料テープレクチャー制度」を作りました。

こういった改革を行うことで、TACの税理士講座は、翌年の夏には、300人以上の受講生が来ることになり、以降、毎年倍々ゲームで受講生を増やし、税理士講座でもブランドを築くことに成功しました。

 

様々な業界において、この「顧客第一主義」は、良く使われるスローガンではあります(話題のドラマでも、頭取が使っていますね)が、実際に現場レベルで、真の「顧客第一主義」が実践されていることは、少ないものです。

「顧客第一主義」とは何かについて、真剣に考え、実行してきた企業は、優良企業であり、投資に値する会社でしょう。
(その上で、社員満足度も高い会社であれば、なお良いですね)

また、ご自身の仕事においても「顧客第一主義」、できるできないは別にして、突き詰めて考えてみるのも、有効かもしれませんね。

 

少し長くなってきましたので、続きは次回にお話しさせていただこうと思います。

本日もご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

【昨日のできごと】

3:30起床。
FP2級の勉強は、社会保険について。3級より詳しくなっていますが、かなり重複しているので、覚えるのはラクです。
漢字検定は、引き続き準1級の勉強。読みのAランク、初見で正答率が30~60%という厳しい現実。間違った問題を全て覚えようとしても、多すぎて無理ですね。ただ、よく読んでいると、意味がつかめてくる感じが面白いですね。

その後、子どもたちを送り出し、雨が降りそうなので、先に11キロジョグ。
曇り空で、気温は23度くらい。涼しくて快適ですが、ちょっと物足りない展開かも。つらかったけど、夏の強烈な日差しが、恋しくなります。

その後、昼食を取らずにブログの執筆。
連休中の体重増加をプチ断食でカバーしてみました。お昼を食べないと、眠くならないし、思ったより快適。勤務時代も忙しすぎるときは、お昼を抜くことはたまにアリましたが、これはこれで、なかなか良いですね。ちょこちょこ試してみようと思います。

午後は3男を保育園から早退させて、予防接種のため小児科に。
3歳になったばかりの3男は、意外にも泣かずに余裕のそぶりでした。

 

 

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